去年11月に
『元祖 男の料理 [復刻] 軍隊調理法』を購入して以来、
和食のお献立の時には大活躍のこの一冊。
先週末は、
<旨煮>を作りました。
雑集(ごった)煮もおばあちゃんの味でしたが、
旨煮もおばあちゃんの味でした。
調味料は同じ、お醤油とお砂糖だけなのですが、
ごった煮は、最初にお肉をから煎りして、お肉から出た脂とそのだしを
生かした煮物なのに対し、
旨煮は、最初からお肉をお醤油とお砂糖で煮立てるレシピです。
ごった煮に入れるお野菜は、ネギやもやしなど水分を含むお野菜が
向いているようで、
旨煮に入れるお野菜は、水分が少ない根菜などが
向いているそうです。
今日は、この
『軍隊調理法』のレシピをそのまま
転載したいと思います。
覚悟してね〜ワイルドだよ〜
<材料>(一人分)
烏賊(または鳥、
獣肉)八○グラム
獣肉って・・・・・
蓮根 一三○グラム
人参 二○グラム
里芋 五○グラム
砂糖 一○グラム
醤油 三○ミリリットル
<準備>
イ、烏賊は骨を除きて洗い、鳥、獣肉は
鶏じゃなくて鳥?・・・
そのまま木口(こぐち)より1・5センチ幅位に切り置く。
ロ、蓮根は汚き皮を除き、人参も共に乱切りとなし置く。
汚きって・・・・
ハ、里芋は腐りを除き、二つ切り、または三つ切りとなし、
腐りって・・・
茹でて笊(ざる)に取り置く。
<調理>
鍋に醤油二○ミリリットルと、砂糖8グラム、水少量を入れ、
一度煮上がり
たるとき、烏賊(または鳥、獣肉)を入れ、
文語体・・・
煮汁が材料に染み込み
たるとき掬(すく)い上げて、
そのあとに蓮根、人参、里芋および残りの砂糖および醤油を加え、
汁を煮詰め、最後に烏賊(または鳥、獣肉)を入れて
内容を
崩さぬように混ぜる。
内容って・・・・
<備考>
野菜は水分少なき根菜類のほか、
筍、松茸等季節のものを
用うべし。
べし!
昭和6年のレシピです。
レシピは実にワイルドですが、
少ない調味料で、手順が違うだけで
違う煮物ができてしまい、
これでおふくろの味!おばあちゃんの味!が出せてしまう。
日本食の素晴らしさを日々再認識しております。
※元祖男の料理 復刻「軍隊調理法」130頁、1982年、講談社刊 より