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『硫黄島からの手紙』

映画『硫黄島からの手紙』の試写会へ行って来ました。

栗林中将は、侍だ。←感想
        いや、うちの侍ってことではなくて、一般的な意味での侍です
『硫黄島からの手紙』_a0198521_1923329.gif


太平洋戦争で、
サイパン、グアム、テニアン島を制圧したアメリカ軍が、
日本本土上陸のための中継地として、
援護機の配備、緊急着陸基地の確保のため、
どうしても欲しかった硫黄島。

大本営側は島の戦略的重要性を認識し、
硫黄島に栗林中将率いる総数約2万2千923名を置き
長期戦に備え、島内各所に全長18Kmにも及ぶ
地下壕を作りました。

1945年2月19日、アメリカ軍の上陸とともに始まった
硫黄島の戦いは、
当初5日で落とせると予想していたアメリカ軍の予想を
遥かに超え、36日間かかりました。

太平洋戦争の陸上戦において、
アメリカ軍の死傷者が日本軍の死傷者を
上回ったのは、硫黄島の戦いだけだそうです。

武力の差を知りつつも指揮官としての
務めを果たす、栗林中将。
最後は、大本営からの援軍も拒否され、
孤立しながらも
硫黄島を守ろうとした日本の男達の話です。



アメリカを最も苦しめた男、
栗林中将を渡辺謙さんが演じます。

映画は、栗林中将が硫黄島へ到着する場面から
始まり、実際に起こったエピソードを織り交ぜながら、
栗林中将と兵士たちが描かれていきます。


<よかった点>

*戦闘シーンは手に汗握る迫力だった。

*映像が、カラーとモノクロが半々くらいで
 手持ちカメラでのシーンも多く、
 ドキュメンタリー風な雰囲気がリアルだった。

*配役は、渡辺謙以外はすべてオーディションだったということで、
 二宮和也、伊原剛志、中村獅童、結木奈江以外は、
 すべて知らない役者さんだった。

*監督のご子息が音楽を担当、
 劇中流れていた音楽がいまだに頭の中をぐるぐる巡っている。

*日本人とアメリカ人が公平に描かれていたと思う。

*ウルウルした場面が2回あった。(侍には絶対言えない)

*二宮くんは、妻子持ちには見えないけれど、
 いい役者さんだと思った。

*モノクロ効果もあったと思うけれど、
 歯の中まで砂で汚れていたりと、リアルだった。

<残念だった点>

*栗林中将をもう少し多く、丁寧に描いてほしいと思った。
 家族思い、部下思い、有能な指揮官・・・
 すべてを描こうとしたため、
 中途半端になってしまったような気が・・・

<謎だった点>

*中村獅童の役の存在が分からない。


この戦いが長引いたおかげで、
アメリカ軍の本土上陸を阻止できたことを考えると、
映画を超えて、硫黄島の戦いをもっと詳しく知りたくなりました。


そこで、読んでいます。
別冊宝島『栗林忠道 硫黄島の戦い』
『硫黄島からの手紙』_a0198521_19233364.jpg

予ハ常ニ諸子ノ先頭ニ在リ

                         つづく
by nonkinaahiru4 | 2006-12-02 23:12 | {ヒヨコ}映画のこと
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